介護離職防止の基礎知識①介護離職の概要とは?
<増えてゆく高齢者人口>
高齢者人口の増加とともに、介護保険制度上の要支援・要介護認定者数は増加しています。今後、団塊世代が70歳代になるに伴い、要支援・要介護の人口の増加がしていることが考えられます。高齢化社会を支えていくためには、要支援・要介護認定者へのサポートも必要なことは言うまでもありませんが、介護者がより継続的に支援していくことができるような支援体制を個人単位ではなく、社会全体として作っていく必要があります。
<介護と仕事>
介護者は、働き盛り世代が担うことが多く、企業でも中核を担うなど職責の重い仕事に従事する方や子育てで奮闘している方など、介護に専念できる方ばかりではありません。介護は突発的に問題が生じることもあり、介護を行う内容や時間帯も予測がつきません。多種多様な対応が求められることから、仕事との両立が困難となり、介護のために仕事を離職する人も少なくありません。
下記の資料からも働き盛りの世代が多く介護にかかわっていることが分かります。継続的に介護を行うためには、経済的な負担がかかり、介護者の自身の生活を考えると、介護により仕事を離職することは多くの負担を伴います。介護者が継続的に担っていくためには、仕事と介護の両立できる環境作りが必要となります。
そのためには、「介護への理解」と「制度の活用」が大切であると考えます。
ここでは、一つ目に「介護への理解」として「介護保険法の概要」「高齢者の住まい」を、二つ目に「制度の活用」として、「育児・介護休業法の内容」「介護休業給付の概要」を紹介します。
<統計データ>
■介護により離転職した雇用者数
平成19年10月~24年9月までに家族の介護・看護のために前職を離転職した雇用者(※)
◆ 総計 439,300人(前回 502,100人) (男性85,500人、女性353,800人)
※就業者(自営業者等を含む)では486,900人
◆ 年齢階層別内訳
15~39歳 46,500人(10.6%)
40~59歳 222,500人(50.7%)
60歳以上 170,200人(38.7%)
出典:総務省 平成24年就業構造基本調査
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