高齢者住まいアドバイザー検定/介護離職防止の基礎知識②介護保険制度の概要とは?

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介護離職防止の基礎知識②介護保険制度の概要とは?

2017/05/02

<介護への理解>
介護離職を減少させるためには、「介護への理解」と「制度の活用」が大切であると考えます。まず、「介護への理解」として、介護保険の概要について紹介します。

<介護保険の概要>

高齢者人口の増加とともに、個人単位で介護を行うことが困難になり、どのような状況になっても経済的に安心できる制度として介護保険があります。介護離職の減少のためには、介護者の負担を軽減していく必要があり、そのためには介護保険制度の知識をもっておくことは必要不可欠と言えます。

①介護保険の被保険者
第1号被保険者 65歳以上
        市町村が徴収。年金から天引きされる。
第2号被保険者 40歳以上65歳未満
        その人が加入する医療保険の保険者が医療保険の保険料と合わせて徴収。

②介護保険サービスをうけられる人

介護保険サービスを受けるためには要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定を申請できるのは、第1号被保険者、または第2号被保険者のうち老化がもとで要介護状態の原因となる障害を生じさせる疾病である*「特定疾病」により介護が必要と認定される人も限られる。

*「特定疾病」
1. がん末期
2. 関節リウマチ
3. 筋萎縮性側索硬化症
4. 後縦靭帯骨化M
5. 骨折を伴う骨粗しょう症
6. 初老期における認知症
7. 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン
8. 脊髄小脳変性症
9. 脊柱管狭窄症
10. 早老症
11. 多系統萎縮症
12. 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症
13. 脳血管疾患
14. 閉塞性動脈硬化症
15. 慢性閉塞性肺疾患
16. 両側の膝関節または股関節の著しい変形を伴う変形性関節症

出典:一般社団法人 高齢者住まいアドバイザー協会「高齢者住まい 種類と選び方」より

<介護保険の自己負担額>
利用者負担について、これまでは所得にかかわらず一律にサービス費の1割でしたが、団塊の世代の方が皆 75 歳以上となる 2025年以降にも持続可能な制度とするため、65 歳以上の方(第1号被保険者)のうち、一定以上の所得がある方にはサービス費の2割の負担となりました。
→2割負担となる方の目安(厚生労働省解説ページ

<介護保険の自己負担3割に??>
政府は2017年2月7日、現役並み所得のある高齢者の自己負担の引き上げを盛りこんだ介護保険法などの改正案を閣議決定しました。年収340万円以上なら自己負担は3割になり、2018年8月の実施を目指しています。

厚生労働省によると、自己負担が上がるのは約12万人。利用者全体の3%にあたり、高齢者であっても所得に応じた負担を求め、膨張する介護費用を補う狙いです。改正案には収入の多い大企業会社員の保険料の引き上げも含んでいます。また収入に連動して保険料が増減する「総報酬割」を2017年8月から4年かけて導入するとのことです。

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